SWINGIN' Guitar Boogie Shuffle live in NY&Boston update: 2001. 8. 4
live in Las Vegas live in NY&NJ


2002. 12. 13 & 14 ; Madison Square Garden (NYC) & Fleet Center (Boston) by TOSHI
今回もギターをジックリ観察してきましたが、2001年のLas Vegasの時とは違い40列目位でしたので、細部まで観察することは不可能でした。それでも何とか必死になって見てきましたので、当日のメモを参考にTPとMikeのギターのレポートをしてみたいと思います。


 TP's Guitars
 Guild 12th Strings
カラー 茶色 (ローズウッド)
使用曲 The Last DJ、Handle With Care、King's Highway、Learning To Fly、Yer So Bad
特徴 ここ10年以上、TPが愛用しているアコースティック12弦ギターです。ボディは全部ローズウッドで作られているので、一般のアコースティック・ギターとは違う独特の色合いをしています。『Bob Dylan 30th Anniversary』『Take The Highway』などで使われていたので、みなさんもご存知だと思います。2001年のLVでは、弦を押さえるエンドピンのうち4弦の副弦のエンドピンだけが黒でしたが、今回は全部白に戻されていました。"The Last DJ"のイントロなどで効果的に使われていましたが、Martinよりもジャラジャラとしたクセの有る音です。
 Fender Telecaster [Dakota Red / Rosewood Fingerboard]
カラー
使用曲 Love Is A Long Road、Have Love Will Travel、I Won't Back Down、Mary Jane's Last Dance、Carol
特徴 今回のツアーで初めて登場したギターです。Fenderのカスタム・カラーである Dakota Red(のように見えました)のボディにRosewood Fingerboard、さらにロゴマークの形状から判断して、60年代前半に作られたものではないでしょうか。今回のステージで使用回数が最も多いエレキ・ギターなので、今のTPの一番のお気に入りのものかもしれません。
 Rickenbacker 1997
カラー ファイヤーグロー(朱色のサンバースト)
使用曲 Free Fallin'、Can't Stop The Sun
特徴 90年代以降、TPのRickenbackerといえば、このギターと言えるでしょう。このギターが登場しただけで、観客が "Free Fallin'"を演奏するのが分かるくらい馴染みの深い物です。実際、あのイントロの音はこのギター無しでは考えられないです。最近のTP&HBはフェンダー系の音を好んでいるようなので、Rickenbackerの出番は少なくなっていますが、視覚的にはやはりこれが無いとおさまりませんね。
 Fender Stratcaster [Sonic Blue / Rosewood Fingerboard]
カラー クリームがかった青
使用曲 When A Kid Goes Bad、You Don't Know How It Feels、
12/14 - Refugee、Runnin' Down A Dream
特徴 George HarrisonとJohn Lennonが65年に入手したのと同じタイプのギターです。Georgeは"Nowhere Man"のレコーディングでこのギターを使用したと語っています。この青(Sonic Blueといいます)もFenderのカスタム・カラーで、Georgeは後に自分のギターにサイケデリック・ペイントを施しました。映画『Magical Mystery Tour』でGeorgeが手にしていたので、知っている方も多いでしょう。
"I Won't Back Down"のプロモーション・ビデオの中で、Mike Campbellがソロを弾いている時に使っているのが、まさしくそれです。今回のTPは何故だかGeorgeに関わりの有るギターを何本か手にしましたが、これもそのうちの1本です。
 Fender Telecaster [Sonic Blue / Rosewood Fingerboard]
カラー クリームがかった青
使用曲 Shadow Of A Doubt (Complex Kid)
特徴
上のギターと同色のTelecasterです。これも60年代初めの物ではないでしょうか。とても良い状態に見えましたし、色の抜け具合も味がありました。
 Gretsch Country Gentleman
カラー 茶色
使用曲 Feel A Whole Lot Better、A Woman In Love (It's Not Me)
特徴 The Beatlesが64年に「Ed Slivan Show」に出演した時、Georgeの肩に掛けられていたのがこのギターです(もっとも細部は異なりますが)。弦の振動を抑えるミュート機能が付いているのが特徴ですが、そのミュートを操作するノブが1つだったので60年代後半製なのではないでしょうか。コード・カッティングのみでの使用でしたが、低音の響きがとても豊かで、独特な音色をしていました。
 Fender Electric 12
カラー
使用曲 The Waiting
特徴 Fender初の12弦ギター。フィンガー・ボードのマークがドット(丸いマーク)なので、65〜66年製だと思われます。Rickenbackerとは違い、若干固めの音が特徴です。『The Last DJ 限定版DVD』の中でScottが使っていたので、目にした方もいらっしゃると思います。雑誌「Guitar World 2003年1月号」のインタビュー記事の写真は、このギターを抱え得意げにポーズを取るTPの写真が使われていました。
 Gibson SG
カラー チェリー・レッド
使用曲 Lost Children
特徴 Les Paulのフル・モデル・チェンジ版として登場したギター。契約の関係から、63年以降はSGと呼ばれるようになりました。TPのはヘッドにStandardの文字があったので、61〜62年製の、まだLes Paulと呼ばれていた頃の物でしょう。このギターもThe Beatles時代にGeorgeが使っていましたが(66年頃)、TPの方が若干古いタイプです。TPのインタビューによれば、『The Last DJ』のレコーディングでも使用したとの事です。
 Fender Telecaster [White / Rosewood Fingerboard]
カラー
使用曲 Refugee (12/13)
特徴 ロゴなどから察するに60年代前半の物でしょうが、もしかしたら上記のSonic BlueのTelecasterを見間違えたのかもしれません。照明の加減で青が白に見えたのかもしれません。
 Gibson Firebird
カラー サンバースト
使用曲 Runnin' Down A Dream (12/13)
特徴 今回のツアーでは出番が少なかったのですが、1999年〜2001年頃はTPのお気に入りのギターの1本でした。遠目だったので詳細は分かりませんが、確認できた事を総合するとL.V.で使われていた物と同じでしょう。コードカッティングにしか使われませんでしたが、独特なクリアな音を出していました。
 Fender Telecaster [Tele Blond / Rosewood Fingerboard]
カラー ブロンド (薄い黄色)
使用曲 You Wreck Me
特徴 このギターも曲と縁が深いものです。TPが長女のAdriaからX'masにプレゼントされたギターらしいですが、"You Wreck Me"の時は必ずこれを使っています。というか、この曲のためだけにあるギターのようです。年々ボディーの黄色が強くなっているように見受けられます。
 Rickenbacker TP Model [660-12 TP Signature Model]
カラー ファイヤーグロー (朱色のサンバースト)
使用曲 American Girl
特徴 91年に全世界で1000本限定で発売されたTPモデルの12弦ギターです。2001年に使い始めて、以来 "American Girl"には欠かせないギターになりました。通常のRickenbacker 12弦とは違いボディがソリッドなので固めの音がします。アタックが強くハッキリとしているので、コードをガンガン弾くタイプの曲では最適なのではないでしょうか。


 Mike's Guitars
 Rickenbacker 360-12
カラー ファイヤーグロー (朱色のサンバースト)
使用曲 The Last DJ、Feel A Whole Lot Better
特徴 TPが『Pack Up The Plantation』で使っていたRickenbacker 12弦と色違いのモデル。66年のThe Beatles日本公演でGeorgeが使っていたことでも有名です。『Greatest Hits』のブックレットの最初の写真でTPが手にしているのが、まさしくコレです。一時期ネックの剥がれが酷く、全く使えない状態になってしまっていたそうですが、入戸野徹さんの所で修理され元通りに戻ったとのこと。キラキラとした音を聞かせてくれていました。"The Last DJ"のソロは、このギターを使ってレコーディングされています。
 Fender Stratcaster [Black / Rosewood Fingerboard]
カラー 黒 (ツヤ消し仕上げの)
使用曲 Love Is A Long Road、Shadow Of A Doubt (Complex Kid)、Handle With Care、A Woman In Love (It's Not Me)
特徴 60年代の物に見えましたが、ボディの塗装がツヤ消しでピックガードも黒とかなり手が加えられている感じがしました。普通のソロからスライドまで、Mikeのプレイに充分応える音を出していました。
 Gretsch White Falcon
カラー
使用曲 Have Love Will Travel
特徴 「Guitar World 2003年1月号」のインタビューによると、このギターは58年製らしいです(ロゴマークの形などの細部を見ると50年代のGretschと断定するには疑問が残ります)。"Have Love Will Travel"のレコーディングでも使われたとのことですが、その音の再現のためだけにステージでこんな高価なギターを持ち出すとは、さすがMikeです。普通の人とは感覚が違います(笑)。
 Fender Jaguar [Sonic Blue / Rosewood Fingerboard]
カラー クリームがかった青
使用曲 Free Fallin'、American Girl
特徴 TPとMikeは余程この色が気に入ったのでしょうか、2人あわせて3本目です。60年代のサーフィン・ブームの頃は、同じFenderのJazzmasterと共に人気を博したギターですが、それ以降はパッとしません。他人とは変わった指向のMikeは、この他にも白とピンクのものを持っています。低音から中音域に特徴があり、リフなどのバッキングには最適なギターです。
 Gibson Les Paul Custom
カラー
使用曲 When A Kid Goes Bad、Mary Jane's Last Dance
特徴 2002年夏に届いた入戸野さんからの手紙に添えられていた写真にあったのがこのギターです。写真に付けられたメモにはこうありました。『(Mikeは)最初54年製のLes Paul Customを持ってきてBigsby(アーム・ユニットのこと)を付けてくれと言うのを何とかなだめて(代わりに)手に入れてもらった72年製のLes Paul CustomにBigsbyを付けました。72年製でも充分珍しいのにね。』
 Gretsch Clipper
カラー メタリック・ブルー
使用曲 I Won't Back Down、You Don't Know How It Feels、Lost Children、Refugee
特徴 このギターは、"I Won't Back Down"のプロモーション・ビデオの中でMikeが弾いていたものなので、覚えていらっしゃる方も多いと思います。これも入戸野さんの手紙に写真が添えられていました。『これからメタリック・ブルーに塗りかえ、フレットを打ち直し、電気系統のオーバーホールをして新しいピックガードを作ります。』
実際に見たところブルーにもシルバーにも見える仕上がりでした。使われなくなるギターが多い中、オーバーホールをしてまで使い続けるところを見ると(4曲で使用された)、Mikeのお気に入りであることは確かですね。
 Gibson Firebird
カラー サンバースト
使用曲 Can't Stop The Sun
特徴 2001年のLVでは半分近くの曲で使われていたのですが、今回は出番が少なかったです。クセがあるギターなので、本当に使いこなしているギタリストは数えられるほどしかいませんが、Mikeは見事にこのギターの魅力を引き出しています。
 Gibson SG
カラー チェリー・レッド
使用曲 The Waiting
特徴 TPの物よりも少し新しい年代製のギターです。アームのバーが無くなっていましたが、そう簡単に取れてしまうものでもないので自分で取り外したのかもしれません。TPのSGより、Mikeのこのギターの方がGeorgeが持っていたものに近いタイプです。
 (Look Like Ricken)
カラー 緑 (やや黄色がかった緑)
使用曲 King's Highway、Learning To Fly、Yer So Bad
特徴 TPが『Pack Up The Plantation』で抱えていたRickenbackerと同じシェイプを持ったミニ・ギターです。といっても形が似ているだけで、Rickenbacker製ではありません。通常のギターと異なり弦が8本でしたし、音から判断しても「マンドリン」のようでした。Mikeが作らせたのか、それともファンからのプレゼントなのか、とにかく変わったものでした。
 Guild Thunderbird S-200
カラー サンバースト
使用曲 Runnin' Down A Dream
特徴 前述の「Guitar World 2003年1月号」のTPのインタビュー記事で、Mikeはこのギターを抱えて写っています。使用頻度は高くありませんが、ここ最近使われ続けているMikeの愛器です。
 くわがたギター
カラー サンバースト
使用曲 You Wreck Me
特徴 ヘッドはFenderタイプでボディはSGですが、市販のどのギターにも同じものがありません。全体的に小ぶりで、ボデイのツノもSG以上に尖っています。「くわがたギター」と呼んでいますが、本当にヘンな形です。音の方はパワーがあり、輪郭のハッキリしたものでした
 ミニレスポール
カラー 茶色
使用曲 Carol
特徴 これも正体不明のギターでした。Les Paulを小さくした感じですが、ヘッドはKay(「ケイ」というメーカーが昔ありました)のものに似ていて、クサビが打ち込まれたような形ですが、今までに見たこともないギターです。とてもチープな音でしたが、逆にR&Rを演奏するには合っていたような気がしました。

TPのTorucaster、MikeのBroadcasterという、2人にとってメインだったギターが、1度も使われませんでした。単なる気紛れか、それとも何らかのダメージがあって使えなくなっているのか、とても気になるところです。また2人共、全部のギターのネックがローズウッド系のものでした。音の違いはそんなにはありませんが、見ためが暗い感じになっていました。もっとも、そんな事を気にするのはオタクだけなんでしょうが(笑)。いずれにせよ、2人で20本以上のギターを使っていましたが、来日公演が実現した場合もこれくらいのスケールでやって欲しいものです。祈来日。