SWINGIN' Live Report update: 2002. 12. 30


2002年 12月 13 & 14日  Madison Square Garden, NYC & Fleet Center, Boston
TP&HB観戦ツアーレポート (いわ)ぶち
3年ぶりのTP&HB観戦ツアーレポートを、Q&A形式でまとめました。これを読んで、一人でも多くの人が観戦に挑戦してくれると嬉しいです。その人々が一杯一杯になって、TP&HBの方が日本に来てくれると、もっと嬉しいです。
● 街の印象は?
New York : 車がクラクション鳴らし過ぎ。
Boston : あああ〜Bostonは〜(今日も)〜雨〜だぁった〜♪

● 気候は?
異例の温かさだったが(無論東京より大分寒い)、往路飛行機内で鼻かぜをひく。同行者はこのツアーの間じゅう、私のブーブー鼻をかむ音に悩まされる事になる。

● 印象に残ったオーディエンスは?
New York : 私達の前の男数人が、とてつもなくアホだった。
Boston :
a. 私の前の中年夫婦。小さな私を見て、私の前に奥さんが来るように、席を替わってくれた旦那はジェントルマン。奥さんは美人でファッショナブルでスタイルが良く、女優さんのよう。しかし!ライブが始まったとたんに、彼女は大変な事に!怪しく、激しいダンシぃ〜ングがおっぱじまり、私は度肝を抜かれた。
b. 私の隣りに、父親と来ていた少年。Jackson Browneの大ファンでもあるらしい。頑張って写真を撮りまくっていた。将来有望。きみ、Team HBに入らないか?
c. New York & Boston:二人の東洋人。イントロでどんなに凄まじい感動に襲われても、メモを几帳面に取るその姿。こんな素晴らしいファンの居る国へ、 TP&HBは行くべきだ。

● 席はどうでしたか?
New York : 遠いけどステージ全体を余裕を持って見渡せて良かった。
Boston : 生れて初めてのアリーナ席。周りはでかいアメリカ人。当然ステージが殆ど見えない!!飛ぶ、跳ねる、透視するで何とか頑張り、「あっ金髪が! Tomが通った!おおっMikeだ!いや消えた!」の連続2時間余り。でも見えた時はかなり大きく、表情も見えて凄く良かった。 Benmontのピアノの向きによって右、左、正面と順々に見える姿は、逮○された人みたいだ。

● TP&HBの見た目印象をどうぞ
Tom : 金髪をながぁ〜く伸ばしてなびかせるアナタは、正に不良中年ロック王子様。ライブが進むに従って玉葱のように一枚一枚脱いでいくのだが、私はベルベットっぽいジャケットより、 1枚脱いだシャツ姿が格好良くて好き(Tシャツ姿よりも、太さも気にならず…)。特にワイン色のシャツが! 3年前よりも良く動く印象。お茶目なステップでチョコチョコ踊り、NYの最後の方で上着を広げて謎の闘牛士ダンスを披露。しかもけっこう長い。
Mike : パジャマはやめたらしい。スーツ姿が無用に格好良い。そんなに格好良くて一体どうするつもりだ?!(後日ネットで写真を見ると、凄まじい色彩&柄のシャツに鮫肌っぽいタイを合せていた。しかも頭髪は傍若無人に大爆発し放題)彼も順々に脱いで行く。ジャケットを脱いで、シャツをダラっと出し、ベストを着て腰にチェーン。例によって次々にギターを持ち替える。 Mikeの荷物だけで、コンテナ1本は必要と思われる。曲の合間にドラムの脇でストレッチ体操をする。その脚の長さとセクシーさ!あうう、結婚してくれ!
Benmont : 薄くても美男。常に微笑みを浮かべる表情はアルカイック。ピアノに囲まれてクルクル演奏するその姿は、漆職人に通じるものがある。
Steve : つやつや輝いていた。
Scott : 楽器で巣を作って籠り、顔だけ出していたので、常に真剣なその表情しか読み取れず。
Ron : すまん。見えなかった。と、言うか見ていなかった。

● Support Act, Jackson Browneの印象は?
若い。

● 舞台装置については?
チューリップの花を縦に半分に割り、その内側でTP&HBが演奏しているような感じ。花びらの内側がスクリーンになっており、実物と映写の融和演出が素晴らしい。ライブが終わるや否や速攻で片付けてゆくスタッフの手際にも感心。

● それぞれの曲についてどうぞ。(頭の数字は演奏順序)
1 The Last DJ 新譜の冒頭の曲がライブの冒頭に来ると言うのは、あまりなかった事ではないか。それだけに、今回のアルバムは彼ら的にも力が入っていたのだと実感。演奏はほぼレコーディングと一緒(新譜の曲はだいたいそうだった)。
2 Love Is A Long Road Benmontの刻みが不気味&美しくMikeのギターと絡むのがセクシー。
3 Have Love Will Travel “for all those bad girls, and all the boys that play that rock ‘n’ roll”の所で、一斉に歓声。新譜では一番のお気に入りなので、3曲目で早くも胸が詰まる。
4 Free Fallin' Tomの表情、持っているギター、コードのサワリだけで、もうどの曲かわかっている。わかっているけど、始まると同時に大泣き。オーディエンスが最初から最後まで大合唱。
5 When A Kid Goes Bad この曲だけは何故か、スクリーンの画像が微妙にこっていた。
6 Shadow Of Doubt スクリーンに映ったTomの「忘れてないよね?この曲ってイカスぜ」という表情が抜群。Benmontsの最後の超速連打は凄い!あれは腕が張るよ〜。
7 I Won't Back Down “Hey baby…”の所を、Tomがキーを下げ、オーディエンスがオリジナルのキーで歌う。そのハーモニーの美しさと言ったら、たとえようも無い。
8 You Don't Know How It Feels 前方のご婦人が本格的にキレる。”to beat the clock”のところで3発刻んで、Tomがお茶目にステップ。可愛いぢゃないか、52歳…
9 Mary Jane's Last Dance “Indiana night〜♪”のだらっとした引き方が恰好良い。“Oh my my, Oh hell yes…”でオーディエンスも声を合せてイカス感じ。
10 Handle With Care NYでのライブ前。私達の会話。私「できれば、Georgeの曲は今までやったやつ(Isn't It A Pity, I Need You, シカゴのセットリストはまだ知らなかった)以外が良いな…」Mayuさん「それは無いでしょう。」Toshiさん「マジソン・スクエアだけに、My Sweet Lord」 私「おっ!いいねぇ。夢は見るべきものだよ!」 そして、結果はこの曲…イントロで私は大絶叫。もちろん号泣&悶絶。やはり夢は見るべきなのだ。Scottの大活躍、おつかれ様。声色の変化とデュエットがポイントの曲なだけに、良い仕事だった。Mikeのスライドギターには、確実に、優しくGeorge Georgeはあの日、決して「偶然Tomの家にギターを取りに行った」のではないと思う。Georgeには分かっていたんだ。翌日起るであろう素晴らしい出来事に Tomは欠かせないと。そして、きっと始めから決まっていたんだ。Georgeがみんなにさよならをした後、この曲は Tomに託されると。もう二度とライブで聞く事はないだろうけど、この曲を知って、Georgeを愛してて、それをTP&HBと共有できただけで十分幸せ。
11 Feel A Whole Lot Better “Byrds”の一言でおおっ!イントロでキャー! “and I’ll probadly…”がレコーディングよりお行儀の悪い感じで格好良い。
12 Can't Stop The Sun 何故かみんな着席してじっくり鑑賞。お陰で大きなTP&HBがばっちり見えた。
13 A Woman In Love 真っ白なバックに逆光!憎いねPVと同じ演出。できればTomに学らん着て欲しかった。
14 The Waiting ブリッジの所を思い切った抑え目演出で、母性本能をくすぐるその作戦が憎い。
15 King's Highway Mikeの高音域楽器を確認しようと七転八倒。結局よく分からない。後日ネットで確認すると、緑色の謎の小型リッケン。あれ欲しい!
16 Learning To Fly オーディエンス合唱と、Tomのデュエット。この曲を聴き倒した青春時代の終りを思い出して、またジーン。合唱に対する Tomのレスポンスが凝っていて、ステージから遠いNYでは多少苦労。Bostonでは完璧にデュエットさせてもらえた。
17 Yer So Bad 結構長いサビだけど、オーディエンスと丁々発止の掛け合いが出来る所が凄い。
18 Lost Children Benmontのオルガンが奏でるパッセージと、スクリーンに映る雪が一体化して印象深かった。メンバーの姿以外のスクリーン映像では、これが一番良かった。
19 Refugee 16の前言撤回!私の青春は続いている!だってオヤジどもが続いているんだぜ。 Benmontもコーラスに参加する姿は、あの古いPVそのまま。
20 Runnin Down A Dream 「おれ、Tom Petty 52歳!」「Mike Campbell おれも52歳!」ギター抱きしめ、ロックしまくる、キャッキャと少年二人。
21 You Wreck Me ギターソロから、“I’ll be the boy”に入る所で、オーディエンスの手拍子に乗ってフワリと歌い出すTom が気持ち良さそう。
22 Oh Carol Benmontのピアノソロが豪華版。マエストロ、上から下へと大活躍。NYではTom が「はい、低音域〜」と合いの手を入れる。BostonではTomの先導でオーディエンスも一緒に指パッチン。アメリカの1万人がポール牧状態。
23 American Girl Tomがリッケンバッカーを高くさし上げ、あのイントロのコードを高らかに鳴らしただけで滂沱。オーディエンスと Tomが最初から最後まで大合唱。ロックは、切なくて、美しくて、ナイーブだけど、強くて、まっすぐに前をみつめている。それを実感させるラスト・ナンバーは、やっぱり一番好きな曲だった。
● 演奏に全体に関して、印象深かった事は?
1.ギターの事は詳しく知らないけれど、TomもMikeもリッケンバッカーが多かった気がする。日本でリッケンのCM を打つ時は、彼らをメインキャラに!
2.Scottだけではなく、Benmontも加えたコーラスの充実。空いた穴は大きかったけど、見事なカバー。

● その他で、印象深かったことは?
1.ギターバトルに入ると、Mikeにへれへれ〜っと近づき、ちょっかい出そうとするTom。それを「あっち行け」みたいに軽くかわす Mike。絶妙だ…
2.ライブの半ばで、Tomが「こんなに沢山来てくれて、ありがとう〜!」みたいな事を言って、会場が明るく照らし出される。 Bostonで、私はすり鉢状の会場のまさに「底」にいた。しかも私自身、「低い」。照らし出された客席を360度ぐるりと見回し、しばし呆然。本当に、本当に、ここに居る全員が TP&HBのショーを見に来たんだ!信じられるか?!
3.Tomが67人(いや、60〜70人だという説もある)ものスタッフに謝辞をささげ、オーディエンスも一斉に拍手。これが意外と長い。社交辞令じゃなくて、本当に感謝しているんだなあと実感。
4.オーディエンスのアンコール。屋根つきホールを埋め尽くした1万人以上もの人々が、一斉になんとも言えない(“Hoooooo!” もしくは、“Wooooo!”?)叫び声を上げる。しかも、それが凄く音楽的だった。会場に延々とこだまし、渦を巻き、一種の恍惚感を呼ぶオーディエンスによるパフォーマンス。どこか暑い国の宗教儀式に、こんなのがあったような気がする。もちろん拍手と、どこからともなく湧き上がる コール。
● 今年のツアー終了を受けて、各メンバーに一言ずつどうぞ
Tom : 若返ってくれて有難う。アンタはやっぱり格好良いぜ。
Mike : その素晴らしい体型維持の為に、本場の日本食はいかが?
Benmont : 今回はコーラスでも大活躍…次のアルバムではリードボーカル・デビューか?!
Scott : 本当にTP&HBに欠かせない、大きな大きな存在になったんだね。心からおめでとう。
Steve : 10年前はClapとGeorgeと一緒に日本に来てたなんて、信じられない。
Ron : 凄く疲れただろうね〜。本当にお疲れ様!これからもよろしく。

● ライブ後にぼんやりと考えたことは?
3年前と同じ。ツアーが終わって、打ち上げをして、家に帰って、そして彼らはどうするのだろう?それから、Howieは今頃、どこでどうしているだろう?少しでも健やかな時間を過ごしていてくれると良いと思う。

● 帰国後に待っていたものは?
思わぬ写真(要するにロクな写り方をしていない)の数々…なぜだ?どうしてこうなるのだ?