Howie Epstein

basic information

本名Howard Norman Epstein
生年月日1955年 7月 21日 - 2003年 2月 24日
出身地ウィスコンシン州 ミルウォーキー
パートベース
参考干支: ひつじ  星座: かに座  動物占い: ヒツジ

bio

1982年の『Long After Dark』から、Ron Blair に代わって Heartbreakers に加入。温和で控え目な性格(Tomは「エゴがない」と評価)、そして一番最後に加入したメンバーということで、「弟分」「新人」等と思われ続けてきた Howie ですが、実に20年近くも HB を支えていたのです。

ミルウォーキーで生まれた Howie は、父親がレコード・プロデューサーだったこともあり、スタジオに出入りしたり、ライヴを見に行ったりと、幼い頃から音楽に触れて育ったそうです。その後、いくつものカントリーやR&Rのバンドに所属し、腕を磨きました(その頃から主にリズム・ギターを担当)。1970年代終り頃に、友人の誘いで L.A. に出て John Hiatt のバンドに加わります。バンドには2年間在籍し、その間に『Slug Line』(1979年)、『Two Bit Monsters』(1980年)と、2枚のアルバムのレコーディングにも参加しています。

TP&HBへの加入は、Del Shannon のアルバム『Drop Down And Get Me』のレコーディングに参加していたところを、プロデューサーの TP に引き抜かれたのがきっかけでした。Tom は彼をベース・プレイヤーとして以上に、ハイ・ハーモニー・シンガー(high-harmony singer)として高く評価しています。その歌唱力の高さから「HBで一番のソロ・アルバムを創れるのは Howie だ」とまで言っているほど。ほとんどの曲でバッキング・ヴォーカルを担当しているのが、彼なのです。

プライヴェートでは Carlene Carter がガールフレンドで、Howie は彼女のアルバムをプロデュースしたりもしています。どんな時も、愛犬 Dingo と一緒です(私も SFのMiyako ホテルで見かけました)。

そんな Howie の変貌ぶりが、1990年代末頃から取り沙汰されていました。元々、童顔でふっくらした顔つきだった Howie ですが、1990年代中頃から少しずつスリムな外見になります。当初は精悍になった感じでイメチェン?という風でもあったのですが、1999年春の Fillmore での姿にファンは驚きました。激ヤセに加えて、表情に力がなく目はうつろ。病気やドラッグの影響が噂されました。その後も印象は変わらず、不安がつきまとっていました。ただ、ステージでの役割は何とかこなして、特に99年夏の「Echoツアー」では元気な印象を与え、ファンを一安心させました。

Howie に関して、非常に残念な情報を追加しなければなりません。

2001年 6月、ショッキングな事件が起こりました。Carlene Carter が運転する車に同乗しているところをスピード違反の取り締まりを受け、その車が盗難車で、更に Carter がヘロインを所持しているのが見つかったというのです。Howie は不起訴でしたが、Carter は18ヶ月の保護観察処分となりました。その後、Howie はツアーに復帰しましたが、以前からの健康不安説を裏付ける形となりました。

2002年 3月のロックの殿堂授賞式には TP&HB のメンバーとして参加し、”Mary Jane’s Last Dance”を演奏しましたが、結果的にはこれが TP&HB 最後のステージとなってしまいました。

5月、TP&HBはサマー・ツアーのプレス・リリースの中で、Howie Epstein の脱退を発表しています。理由は Howie の個人的な「ongoing personal problems」とだけ書かれていました。

そして、2003年2月24日、Howie Epstein が亡くなったと伝えられました。2月23日未明にサンタ・フェの友人宅で意識を失っているところを発見され、病院に運ばれましたが、意識を回復することなく死亡したそうです。原因は特定されていませんが、ヘロインの過剰摂取の可能性が高いと言われています。まだ47才でした。 <ニュース詳細はこちらで>

あまりにも突然の出来事でした。あの Howie のコーラスが加わった TP&HB のライヴはもう二度と観ることはできないのです。本当に寂しく、悲しく、残念です。 I miss you, Howie … 今はただ冥福を祈るのみです。