Favorite Music

TP&HB 以外で、私の好きな音楽を紹介します。

Favorite Artists

The Doors

私が洋楽を聴き始めた頃、日本は60年代音楽のリバイバル・ブームだった。ある日ラジオを聴いてるとスゴイ曲が飛び込んできた。印象的なオルガンと重くて暗いサウンド、そしてなんとも言えないボーカル。まさに衝撃的だった。その時以来、きっと私は魔法にかかったのだと思う。曲は「Light My Fire(ハートに灯をつけて)」。

中学生の私には、Jim Morrison の世界は難解だったけど、どんどん吸い寄せられた。音楽だけでなく、Jim Morrison という人に惹かれたのだと思う。それ以来、Doors 大好きなのだけど… Jim の世界と私のいる世界は全くかけ離れていて、本当の意味で彼を理解しているのかよくわからない。音楽も日常的に気軽には聴けない気がして敬遠気味。でも、フェイバリットなのは間違いない。

The Byrds

中学生の頃は60年代音楽を耳にする機会が多かった。だから、フォーク・ロック・サウンドはごく自然に入ってきた。Mamas & Papas も Simon & Garfunkle も、そして The Byrds も。
その後、最新のチャート音楽に走っていた時期のある大晦日。あと少しで新年を迎える、どことなく厳粛な気分に包まれている瞬間に、TVから聞き覚えのある曲が流れてきた。それは確かSEIKOのイメージCMで、永遠の時間の流れを想像させる印象深いものだった。曲は「Turn! Turn! Turn!」。

曲の持つメッセージはCMのイメージにピッタリだった(実際はこの時流れたのは、Byrds ヴァージョンではなかったとのこと)。またもや魔法にかかってしまったらしい。あの独特のリッケンバッカー・サウンドは耳から離れない。元々、オリジナル・バーズのファンだけど、今では後期バーズも結構好き。

* 1997年、TP&HB のコンサートに思いがけず Roger McGuinn 登場。Roger のアコースティック・ライヴ(+TP&HBとの共演)を聴くことができた。なんてラッキー なんだろう。

Fleetwood Mac

1981年、Mac の2枚看板、Stevie Nicks と Lindsey Buckingham が、それぞれソロ・アルバムを発表。その Lindsey ソロの繊細な音に惹かれて、そこから Fleetwood Mac を聴き始めた。メンバーそれぞれの個性が溶け合った、まさにファンタスティックなサウンド。商業的に大成功を収めたバンドということであまり好意的でない評価をされがちだけど、彼らの作品は本当に素晴らしいのです。

もちろん、Lindsey Buckingham がいてこその Mac、私的には彼なしは有り得ません。Mac ファンではなく、Lindsey ファンというべきか。ソロの彼も大好きです。

* 復活をとげた Mac、1997年のリユニオン・ツアーを NYCで、2003年の新譜『Say You Will』を引っさげてのツ アーをシカゴ郊外のローズモントで観た。かなり良かった。Lindsey 最高!
* 2011年、念願の Lindsey ソロも観ました!

Bob Dylan

多くの人と違って私の場合、まずはじめに The Byrds があった。彼らの取り上げた Dylan 作品のファンではあったけど、はじめは Dylan という名前を敬遠していた。Dylan がどんなに偉大であっても、自分は Byrds サウンドの方が好きに決まってるとも思ってた。もちろん、それは間違いだったけど。

Bob Dylan というアーチストは大きな存在だ。聴けば聴くほど奥が深く、聴いても聴いてもわからない。どの時期をとってみても素晴らしいけど、個人的には、60年代後半から70年代の Dylan が一番好き。ピンポイントでいくと、『Hard Rain』の「One Too Many Mornings」の歌い出しの瞬間がもう堪らない。カッコ良すぎる、としか言いようが…。

The Band

Dylan に興味を持ち始めた頃、『The Last Waltz』のビデオをレンタル屋から借りた。一目見て釘付け。返却するまでの間に、10回は見た。ものすごいインパクトだった。新たな世界に導かれたような感じがして、彼らのことをいろいろ知りたくなった。実際、彼らの伝記本(2種)も読んだりしたけど、やはり彼らの創り出した音楽が全てなのだと思った。

今でもアルバムを聴くと、ゾクゾクしてしまう。初めの頃は、Robbie Robertson がカッコ良いかなと思ってたが、次第に Rick Danko の方が断然良いと思うようになった。あんな風に歌われたら… 参っちゃうに決まってる(ミーハーか?)。

The Smiths

私が The Smiths を知ったのは大学生の頃。当時インディーズから出て絶大な支持を得ていた彼らだが、残念ながらその時は「Smiths はスゴイらしい」という噂でしか知らなかった。実際の音を聴いたのはそれから約10年後。初めて聴いた時はとてもショックを受けた。そして、ようやくその凄さを知った(随分長い回り道をしてしまった)。

Morrissy の詩は他の人と全く違っていて、自分の中にあるネガティブな要素をさらしているにもかかわらず、何者にもない美しさを感じさせる。何故なんだ。とはいえ、彼らの曲を聴くことは私にとっては結構ハードなので、普段は聴いていない(本当にファンなのか?)。解散してから10数年。Morrissey & Marr、この組み合わせを超えるものはそうない。

The Wallflowers

「The Wallflowers にはロック・バンドの理想形を感じる、だから、これほどまでに入れ込んでいるのだ!」と言っても誰も信じてくれないか… ええ、ウソです、全ては Jakob、Jakob Dylan なのです。理屈や理性で音楽は語れません(開き直り)。

その声と佇まいとルックスと青い瞳、そしてもちろん、彼らの曲。全てが相まって私の心を捉えました。以降、ひたすら Jakob を追い続けております。

Lucinda Williams

男性アーチスト(特にバンド)好きな私にしては珍しく、大好きになった女性シンガー・ソングライター(しかもカントリー系だ)。その気だるい歌声に深くハマっている。強く、逞しく、クールで、乾いていて、でも、弱く、平凡で、可愛く、女性的でもある。『Car Wheels On A Gravel Road』は、間違いなく「私のベスト3」アルバム入りだろう。

2004年9月@バークレー、2005年6月@シアトルで待望の Lucinda ライヴを観た。カッコ良い。もっと観たい。さらに追い掛けなくては。

Favorite Plus

今では「マイ・フェイバリット」とは言えないかもしれないけど、私が洋楽と出会うきっかけとなり、こうして素晴らしい R&R に巡り会えたのは2つのグループのおかげです。感謝しています!

Buster

ひとつは、Buster (バスター)。私がまだ小学生の頃、初めて出会った洋楽が、彼らの「素敵なサンデー」という曲。日曜日に聞いていたラジオから流れてきたのが始まり。さわやかなハーモニーのこの曲は大ヒット、続く2~3曲もヒットしたと思う(3枚くらいはシングル盤を持っていたはず)。

当時はアイドルのような扱いだった(確かチョコフレークのCMにも出てた)けど、思い起こしてもルックス的には???だったような。子供だったせいか、すぐに消えてしまったせいか、彼らのことは良くわからないです。今頃どうしてるのかな…(すみません、その後の彼らには興味なしです)。

The Monkees

そして、今の私があるのは The Monkees (モンキーズ)を知ったからに他ならないのです。中学生の頃、TVで「The Monkees Show」の再放送を見たのがきっかけで、すぐに夢中になりました。当時、The Monkees は、同年代の女の子の間で一大ブームとなっていて。それをきっかけに、60年代音楽がリバイバルで取り上げられるようになったほど。

彼らのキャラクターを存分に生かしたTVショーはとても面白かったし、超豪華なサポート・チームによる音楽も良かった。ただ、いろいろなものを聴くにつれ、結果的に彼らの音楽とは離れてしまった。しかも、皮肉なことに Monkees の存在を批判的に取り上げた The Byrds などの音楽に傾いたのだから。自ら聴く機会の減った彼らの曲だけど、今でもラジオなどから流れてくると、やはり素晴らしいと思うしワクワクしてしまう。私の心の中ではたぶん永遠のアイドルなのでしょう。いつか、TVショーの映像を全て集めたいと密かに思っています。

* ちなみに、誰のファンだったかって? 結構意外かも。でも、何たって私、音楽ファンだもん(???)。
*<2012年4月> 念願のTVショウ映像を入手しました。もちろん、日本語版ですよ!!

Favorite Albums

Under The Skin(2006年)/ Gift Of Screws(2008年)/ Seeds We Sow(2011年) by Lindsey Buckingham

1981年の「Trouble」に始まり、元々 Lindsey のファンですが… 2006年の『Under The Skin』からのここ3作は、従来の Lindsey の魅力に加えて、内容的な深みが出てきて、特に素晴らしいです。彼自身の私生活の充実(1998年に生まれた長男を筆頭に3人の子の父親となった)が作品に表れています。

Fleetwood Mac(1975年)/ Rumours(噂)(1977年) by Fleetwood Mac

黄金の Mac の始まり … Lindsey Buckingham、Stevie Nicks を加えての第1作。そして、全世界で2500万枚売り上げた伝説的なアルバム(Billboadのアルバムチャートのトップを約半年間キープ!)。『Fleetwood Mac』には「Rhiannon」「Say You Love Me」「I’m So Afraid」、『Rumours』には「Dreams」「Don’t Stop」「Go Your Own Way」が収録されています。

Women and Country(2010年) by Jakob Dylan

Jakob のセカンド・ソロ。良くも悪くもプロデューサー T Bone Burnet の作品かもしれませんが… 世間での評判は盛り上がっていないかもしれませんが… 個人的にはかなり気に入ってます。

Collected Live 1992-2005 by The Wallflowers

1992年から2005年までのライヴ録音を集めた3枚組のコンピレーション。正規盤ではないので本来的には掲載 NG なのでしょうが、あまりにも好きなのでどうしても。ライヴ・バンドとしての WF の魅力を再認識できます。

Bringing Down The Horse(1996年) by The Wallflowers

デビュー作でも高い評価を得ていた彼らですが、このセカンド・アルバムが全米で大ヒットし、その存在を認められました。文句なしに素晴らしい作品。「One Headlight」「6th Avenue Heartache」「Invisible City」収録。

Car Wheels On A Gravel Road(1998年) by Lucinda Williams

ここ数年でもっとも聴いたアルバムの一つ。カントリーというより、ロックです。Lucinda の存在感がカッコ良く、同時に女性としての優しさ・切なさも滲み出てきます。曲も歌声も演奏も全て良いのです。超オススメ。

Tapestry(1971年) by Carole King

騒乱の60年代が終わり、より内省的な音楽が求められた70年代初頭、多くのシンガー・ソング・ライターが登場。その中でも文句無く最高の1作。今風に言うと「Carol King の歌声に癒され、ポジティヴな流れを与えられる」ような作品です。「It’s Too Late」「You’ve Got A Friend」収録。

Blonde On Blonde(1966年)/ Blood On The Tracks(1975年) by Bob Dylan

Dylan 作品の中でも60年代、70年代の最高傑作といわれる2枚。『Blonde On Blonde』は、前作でエレクトリック路線に転じた Dylan が存分に自己の世界を表現。『Blood On The Tracks』は、60年代末の沈黙の後、活動全開となった70年代半ばに The Band との怒涛のようなツアーを経て発表された、よりパーソナルな作品です。

Music From Big Pink(1968年)/ The Last Waltz(1978年) by The Band

始まりと終わり。いずれもロック・ミュージックの豊かさを教えてくれる味わい深い作品。それは The Band の作品全般に当てはまります。また、『The Last Waltz』は The Band の解散コンサートを記録した音楽映画であり、その映像と音楽の持つ迫力には圧倒されます。

The Doors(1967年) by The Doors

デビュー・アルバム。第1作目にして完成度高く、最初から最後まで凄い緊迫感の Jim Morrison & the Doors ワールド。「Light My Fire」「Break On Through (to the Other Side)」「The End」収録。

Mr. Tambourine Man(1965年) by The The Byrds

こちらもデビュー・アルバム。Dylan 作品カバーであるタイトル曲が全米 No.1となって一躍脚光を浴びます。フォークとロックが出会って新しい何かが始まりつつある、そんなエネルギーを感じさせる。そのサウンドには不思議な魅力があって、聴くものの耳と心を捉えてしまいます。

Favorite Songs

Crystal by Buckingham Nicks

アルバム『Buckingham Nicks』(1973年)収録。Stevie のナンバーだけど、歌っているのは Lindsey。Macの『Fleetwood Mac』収録ヴァージョンより、こちらの方が何倍も素敵。

Landslide by Fleetwood Mac

アルバム『Fleetwood Mac』(1976年)収録。歌詞が味わい深い、Stevie Nicks のナンバー。

I’m So Afraid by Lindsey Buckingham

Lindsey のナンバーの中で何が好きかな~?と考えてみて、やはり思い浮かぶのはこの曲。『Fleetwood Mac』収録のものではなく、近年のライヴで演奏されているヴァージョンが好きです。『Live At The Bass Performance Hall』(2008年)あたりが良いでしょうか。

Treason by Lindsey Buckingham

アルバム『Gift of Screws』(2008年)収録。2011年10月の Lindsey ソロ・コンサートで聴いて深く感動。ソロでは他にも「Not Too Late」と「Shut Us Down」(ともに2006年の『Under The Skin』に収録)が激しくお気に入りです。

Ventura by Lucinda Williams

アルバム『World Without Tears』(2003年)収録。気だるく切ない。Lucinda の曲の中で一番好きです。

It Makes No Difference by The Band

『Northern Lights – Southern Cross』(1975年)収録。珍しくシンプルでストレートなラブ・ソング。Rick のヴォーカルが泣かせます。『The Last Waltz』ヴァージョンの方が思い入れも強くて好きです。

Tangled Up In Blue by Bob Dylan

『Blood On The Tracks』(1975年)収録。「絵画のような作品 (= 近くから見ても遠くから見ても1枚の作品として完成している)」 という Dylan の言葉どおり。素晴らしい。

Turn! Turn! Turn! by The Byrds

『Turn! Turn! Turn!』(1965年)収録。聖書からとった示唆深い歌詞と、あのコーラス、サウンドをミックスして No.1 に。

Light My Fire by The Doors

デビュー・アルバム『The Doors』(1967年)収録。印象的なオルガン。いつ聞いてもあの衝撃は忘れられない。良くも悪くも、私の「音楽人生」を方向付けた曲だと思ってます。