Live Report: Tour 2005(6/21, 22/2005)

2005年、2年振りにツアーを行なっている TP&HB を追いかけて、6月のニューヨーク(郊外) &ニュージャージーに行ってきました。ビョーキの進行が止められない(??)参加者のうち3名(Mayu、TOSHI、しげやん)がレポートをお届けします。宜しければお付き合い下さいませ。

I keep Crawling Back to You

reported by Mayu 

  • date / place 2005. 6. 21 Tommy Hilfiger at Jones Beach Theater (Wantagh, NY)
    / 2005. 6. 22 PNC Bank Arts Center (Holmdel, NJ)
  • post date 2005. 7. 18

* 遠征(病)

初めて TP&HB のライヴを観に出掛けてから8年半(はやっ)、その後は彼らのツアー(ライヴ)があると聞くといてもたってもいられません。勿論、これまでに体験した彼らのライヴが素晴らしく、わざわざ飛行機に乗ってでも観に行きたいと思わせてくれるからに他なりません。当初、贅沢かつ大胆だと思われていたこの行動も、環境の変化もあってか、それほどじゃないのではないかと思う今日この頃… 誰でも好きなことに時間やお金を費やしているもので、私の場合はそれがたまたま TP&HB な訳です。と、必死に自分に言い聞かせてます。

友人によれば、これは「遠征病」というビョーキらしいのです。インターネットを通じて判ったのですが、同じようなことをしている方々、いえ、もっと凄い方々が全国には沢山いるではないですか。私はまだ軽症のようです。

さて、昨年はほぼ活動を休止していた TP&HB ですが、今年はツアー復帰という情報が流れ、その時点で既にソワソワとその気になっているから怖いものです。ただ、当初、8月下旬の西海岸を考えていたのが、長らく続いたハードワークのストレスで8月までは我慢できないと思い、その前に観られそうな場所を探すことにしました。

以前も書きましたが、私の遠征のポイントは、効率良く2回以上のライヴが見られる、交通の便が悪くはない、会場までの(公共の)移動手段がある、会話力が要求されない、という中々難しいものです。それでも懲りずにリサーチを重ね、友人たちと情報交換をしていると、6月中旬のニューヨーク郊外とニュージャージーが浮かび上がってきました。しかも、重症「遠征病」の友人 araさんが同じライヴに行こうとしているようなのです。ここは迷わず便乗のお伺いも立てて、その日程を中心にした遠征プランを考えてみます。

情報交換を通じて遠征の参加者が増え、araさんに加えて、しげやん、TOSHIさん、ジローさんとご一緒することになりました。とはいえ、TOSHIさん、ジローさんとは成田から一緒ですが、しげやん、araさんとは現地合流、現地解散。みんな各自のスケジュールのもと遠征決行です。

* ニューヨーク

6月21日昼過ぎ、JFK空港にて入国手続きを済ませて外に出ると、そこには見慣れた顔が。そう、一足先に東海岸を遠征中の araさんが迎えにきてくれていたのです。その笑顔を見つけて、私もTOSHIさんもジローさんもホッとしました。現在、四国在住の araさんとは普段気軽に会う訳にもいかず、久々の対面がアメリカなのですから… 不思議なものです。(ちなみに、araさんとは過去2回、遠征ランデヴーがあります。最初は2001年6月のラスベガス、2度目が2003年6月のミルウォーキーでした。)

ニューヨークでのライヴと言っても、会場はマンハッタンではなく、その隣のロングアイランド。ホテルも会場近くに取ったので、華やかなマンハッタンには足を踏み入れず、観光とはほぼ無縁でした。早々にホテルにチェックインして、軽く昼食やら買物やら済ませると、ライヴまでは休息。あとは、別便で夕方着のしげやんを待つばかり。実は、しげやんのフライトが開演時間にはギリギリで、本人は気が気ではなかったでしょう。何しろ、しげやんはオープニング・アクトの Black Crowes も大好きなのですから。心配通り、しげやんが我々の待つホテルに着いたのはビミョーな時間でした。

当然すぐにライヴへ出発です。会場はホテルからそう遠くはありませんでしたが、あちらだと車を駐車場に入れてからも結構歩かされるんです。そうしているうちに、彼方から爆音が流れてきました。その時、しげやんは… 「いや、別に良いんです、TP&HB を観に来たんですから」と引きつった笑顔を見せていました。

チケットは araさんが2席×2で押さえてくれていました。そして、惜しげもなく良い方の席を譲ってくれました。こういう時は遠慮せず、ご厚意は有り難く頂きます。araさん&TOSHIさん、ありがとうございます。そして、ソワソワしているしげやんと前方のブロック目指して突き進みました。遅れて参加表明したジローさんは、後から自分でチケットを購入(なぜか Ticketmaster 「Canada」から)したので、かなり後方の席だったそうです。

座席はステージ向って右側のブロックの10列目。右寄りではありますが、かなり近い位置です。会場に入った時には既に Black Crowes の演奏が始まっていて、ステージに近づくにつれてその音のデカさに圧倒されました。ううっ耳がやられる~。実は Crowes を聴いたのは初めてなのですが、ハードで音の密度が濃かったです。どうやら、かなり出来も良いらしく、隣でしげやんは歓喜してました。

Jones Beach Theater は、Jones Beach State Park の中にある海沿いの屋外の会場。開放的で気持ち良さそうではありますが、この日は海からの風が吹き付けて、かなり肌寒かったです。特に、我々のいた座席は(他もそうだったのかも)、風の通り道だったせいか上着を2枚着てもジッとしてると震えるくらいでした。オープニング・アクトの Crowes の時はまだ明るかった空も、TP&HB 登場の頃にはすっかり暗くなって、星空へと変わっていきました。

* Jones Beach Theater (ライヴ)

TP&HB がステージに登場したのは、9時半を過ぎた頃だったと思います。ステージ向って右側から、いつものようにメンバーがゆっくりと出てきました。まず、TPの姿を確認すると、次に私が探したのは Mike。何といっても、事前の写真で見ていた Mike のヘアスタイルが気になって仕方なかったのですから。座席が Mike とは反対側で遠かったのですが、やはりドレッド風の強いうねりのある髪型をしていました。55才にしてチャンレンジャーだなと思うのでした。一体どういう心境の変化だったのでしょうか、誰か質問して欲しいです。

今回のステージセットは、フレームに白い布を張り巡らせ、その白い布をスクリーンに TP&HB の映像を映し出すというもので、ここ数年のツアーで使っているシステムの進化形でした。ただ、デザイン的には以前のものは半球形の構造だったのが、今回のは平面的なものになっていました。RS誌のインタビューでTPは、「 これまでの中で最高のステージ・セットだよ。「Anatomy of a Murder」など、50年代・60年代にスクリーン・タイトルをつくってた Saul Bass にインスパイアされたんだ。うまく表現出来ないよ… とにかく観なきゃダメだよ。ぶったまげるよ。」とかなり自信たっぷりに語っています。幸か不幸か、ステージに近かったため、実物の方を見ていて、あまりスクリーンは見ていませんでした。それ以外の装飾はなく、いたってシンプル、お馴染みのカーペットや蝋燭台もありませんでした。

私はライヴを見る前には、セットリストやレヴューを読んで予習をするタイプなので、今回のライヴでの演奏曲目もほとんど想像がついていました。贅沢かもしれませんが、演奏曲目はここ数年変わり映えせず、相変わらず「Greatest Hits」ショー的な色彩が強いので、個人的には物足りなさを感じるのも事実。勿論、ファンの希望、欲望は果てしなく、同時に、ライヴに集まる1~2万人の観客を喜ばせるにはいわゆる有名曲を外すことができないというのも理解できます。ただ一方で、TPの発言などを聞くと、期待させられる部分が大きいだけに、その分ガッカリしてしまうのです。うーん、何とかならないものか。

このツアーの1曲目は”Listen to Her Heart”、何が出るかは知っていてもやはりワクワクしてイントロを待ち受けます。ただ、演奏が始まると、「アラ、何かおかしい??」と感じて困惑しました。直前に聴いた Black Crowes の音があまりにも大きくて、自分の中の音のバランスが崩れちゃったのかなと考えて、必死に修正を図ります。2曲目に入る頃には、少しは戻ったものの、そうじゃない部分もあって、困惑が残ったままライヴは進行して行きました。

ライヴ中は、「TP、調子悪いのかな?ちょっと元気ないな」と漠然と思うことが何度かありました。勿論、TPはいつものように、歌い、演奏し、話をし、変なダンスをし、ポーズを取り、観客を盛り上げ… その度に、満員の観客は大喜びでした。つまり、いつもと変わらなかったのかもしれませんが。

他のメンバーはというと。今回は右サイドだったため、Mike がギターを弾くところをほとんど見ていません。残念ながら、ちょっと印象が薄く、大いに心残りとなってます。TP以外でよく目がいったのが、Steve Ferrone。技術的なことは全くわからない私でも、その安定感を感じ取ることができました。決して派手ではなく、一生懸命やってます風でもなく、端正な佇まいで演奏を続けていました。Steve の圧倒的に余裕の表情を見ると、自分の中の困惑が少し落ち着くようでした。Benmont は、Mike よりさらに遠くて、あまり姿を見ることはありませんでしたが、その音の存在感は抜群でした。Benmont スゴイ、と何度も思ったものです。Scott と Ron については、完全にごめんなさい(ノーチェック)です。

そんな状況でしたので、この日はR&Rナンバーにちょっと勢いがなかったように感じました。大好きな”Mary Jane’s Last Dance”も今イチ記憶に残っていません(TPが帽子をかぶって歌うのは、”Don’t Come Aroud…”じゃなくて、この曲なのです)。一方、後半のアコースティック・パートで演奏された”It’ll All Work Out”が、個人的にはとても良かった。切なそうなTPの歌声は健在で、静かな曲なのですが、非常に力強さを感じました。2日間を通じて、私のベスト1かもしれません。

新曲の”Turn This Car Around”、事前情報(ライヴを見たあちらのファンのコメント)では、「”Mary Jane’s Last Dance”と”Can’t Stop The Sun”をあわせたようなサウンド」というのがあって期待していたのですが、実際はかなり地味な曲でした。決して、悪くないし、嫌いでもないのですけど、新曲として演奏される1曲としては弱いかな~と。ただし、この曲のサウンドをもとにニュー・アルバムの雰囲気を想像した時(なぜか、『She’s The One』あたりを思い浮かべました)、かなり期待できるんじゃないかと、個人的にはそう感じました。

もう1つの新曲”Melinda”は、後半の Benmont の活躍が光る1曲でした。この曲、出だしがアコースティック・ギターで始まるのですが、ちょっと”Yer So Bad”に似ていて、後ろの座席の男性陣が、無理やり”Yer So Bad”を歌いだしたので、私は思わず笑ってしまいました。確かに、合わせて歌えるんです。

演奏曲数は、本編16曲+アンコール2曲。2時間弱の演奏は、かなりアッサリと終わってしまった印象は拭えませんでした。この日のライヴは、TP&HB にとって決して本調子ではなかったのではないかと思います(当然、これは彼らの演奏が「ガタガタ・ボロボロ」だったという意味では全くありませんので、念のため)。いつもは TP もMike もウォームアップが済むと、ジャケットを脱ぎ、ベストを脱ぎ、と身軽になって行くのですが、この日は寒かったこともあって、結局一度もジャケットを脱がず、最後までそのままでした。

音楽的な根拠はありませんが、何かがいつもとは違うと感じていました。最初に感じた困惑が、ライヴ中も時折顔を出し、それが解消されないままライヴが終わってしまいました。同時に、自分自身がライヴに集中していなかったというのも事実でした。セットリストをメモったり、写真を撮ったりという行為は、私にはダメなようです。しかも、写真はどうやっても全部ピンボケ幽霊状態でした。ライヴ後に思ったのは、明日は純粋にライヴに集中しようということでした。そのために、遥々来たのですから。

* ニュージャージー

翌日、今度はニュージャージーのホテルに移動です。時間はたっぷりあるので、途中クイーンズでエスニックのランチを取ることに。

初めはコリアンを考えていたのですが目ぼしい店が見つからず、ガイドブックに載っていた小龍包で有名な店に方向転換。

 at Joe’s Shanghai

これがものすごく美味しかった。カニと普通のと2種類あってセイロに8個入りのものを、それぞれ2つずつ注文。計32個もの小龍包でしたが、食欲旺盛な男性陣の胃袋に見事に収まりました。

その後、araさんはヤンキース・スタジアム経由というプラン、他の面々はニュージャージーを目指しました。

途中、ささやかな観光として、ニュージャージー側から自由の女神のお尻と遠くにかすむマンハッタンのビル群を見物。マンハッタンは不吉な黒い雲で覆われていて、スタジアム方面は大雨だったりしてと話していたら、その雲は瞬くうちに広がって、こちら側も大雨に。

激しい雨の中、しげやんの運転で無事にホテルに着くと、なぜかaraさんが先にチェックインしていました。どうしたのかと思えば、雲行きが怪しく渋滞もしていたので野球観戦は断念したとのこと。あの雨では正解でしたね。この日も夕方まで部屋で休息となりました。

ライヴに出掛ける頃には、すさまじかった雨も上がっていました。この日は、araさんがOasis@MSG に浮気したため、TP&HB@PNC はしげやん、TSOHIさん、ジローさん、私の4人でした。こちらの会場もホテルからそう遠くはない場所にあり、19時30分という開演時間を考えて余裕の時間に出発した、はずだったのですが… 会場近辺から渋滞にはまり、駐車場も混んでいて… ということで、なんと、またもやオープニング・アクトの Black Crowes の演奏が彼方から聞こえてきました。しげやんも諦め気味でした。

PNCのチケットは私が購入しましたが、プレセールス、一般発売とも全然良い座席が出ず、困り果てました。でも、一般発売で諦めずに約3時間粘ったでしょうか、突然良い席のチケットが放出されたようで、それをGETしました。4人分まとめて購入すると良い席は取れないということで、全部バラバラで購入したので、手に入れた席は3、5、14、19列目とちょっと格差がありました。

Black Crowes の演奏中は一番良い座席をしげやんに譲って、残る3人は芝生席からまったりと観ていました。途中からは、しげやんの姿が見下ろせる位置に移って、「おお、のってるよ~」とか言いながら観察してました。PNC Bank Arts Center は屋根付のすり鉢状の会場で、後方の芝生席まで含めると、2万人くらいのキャパでしょうか。当然、この日も満員でした。

Crowes が終わったあとで、一番良い座席を私が譲り受けました(いや奪い取ったのかな)。真ん中から少し右寄りの3列目、しげやんによると前方に大きい人はいなくて、視界バッチシとのこと。ワクワクと自分の座席に降りていくと、確かにステージは目の前、一人でドキドキしながら開演を待ちました。

* PNC Bank Arts Center (ライヴ)

セッティングの時に、スタッフがティッシュペーパーの箱を持ってきて、センターの機材の横におきました。ティッシュペーパーというのは初めて見る光景だったので、TPは風邪でもひいているんだろうか、それで昨日も調子悪かったんだろうか、と心配になってしまいました。結果的に、ライヴ中にTPがそのティッシュを使うことは一度もありませんでしたが。そういえば、スタッフは同時にTPがかぶるはずの帽子も置いていたのですが、こちらもこの日は使われませんでした。忘れたんでしょうかね。

ステージの準備の様子を見守りながら、BGMが”Brown Sugar”になったところで立ち上がりました。前日も、この曲で TP&HB が登場したからです。周囲はちょっと訝しげにこちらを見ましたが、隣のブロックの5列目にいたしげやんも同じ行動だったようで、丁度目があい、お互いに手をふりました。

程なく、TP&HB が登場し、その後はいつものようにTPの様子に集中しました。これだけ近くにTPの姿を観つつ、ライヴを楽しむことができるというのは、この上なく幸せなことです。とはいえ、それでも環境は万全ではありませんでした(贅沢な悩みでしょうか)。身長の低い私には3列目でもフラットな状態で前に人がいるというのはちょっとした壁で、最前列の男性のツンツンした頭にはよく視界を遮られました(下の写真のパイナップル頭)。前列の長身の男性は気を遣ってくれたのか、終始座席の背もたれの部分に腰掛けていてくれました。これは嬉しかったです。ただ、後半は遅れて斜め前の席にやってきた女の子たちのマナーの悪さに閉口し、またしても集中力は途切れがちとなりました。最悪です。さすがに周りの観客も迷惑がって怒っていました。

演奏曲目やライヴの進行は基本的に前夜と同じでしたが、途中、”It’ll All Work Out”に替わって、”Wildflowers”と”Girl On LSD”が演奏されました。多分、アコースティック・パートは日替りでスイッチしているのでしょう。しげやんがPAスタッフからもらったセットリストには、Jones Beach は”It’ll All Work Out”、PNC は”Wildflowers”が載っています。”Girl On LSD”はリストに載っていませんが、TPの気分次第なのでしょうか、今回のツアーでも時々登場しています。2日連続で観るのですから、曲目が変わることは素直に嬉しいものです。

前日のライヴの出来よりは断然良くなっていて、その点は嬉しかったし、さすが TP&HB と安心しました。ただ、近くで見ると、TPの顔が思いの他、小さく痩せて見えました。その表情を見た時にも、またアレッ?と感じるものが心にさざめきました。確かに、ステージ上を動き回って観客を沸かせるTPはいつもと変わらないのですけど、以前に感じたTPの強い目線攻撃(うーん、上手く表現できないんですけど、ステージ上のTPがファンを見まわす時の視線には強いパワーがあって、私などは必ずその虜になってしまうんです)が今回は弱かったような気がしました。済みません、これは完全に本筋から外れた個人的な感想です。

ライヴは進み、気がつくと本編終了。結構、あっという間でした。そして、アンコールはなぜか1曲。”You Wreck Me”を演奏したところで、終わってしまい、エーー?っと思ってるうちに TP&HB は引き上げて行きました。彼らのように、演奏曲がほぼ固定されていると、それが変更になるのはどうしてなのかと、不満というよりは心配になります。疲れちゃったんでしょうかね??

最後に、この日は封印していたカメラで、TPたちが引き上げていくところを撮ってみました。相変わらず、ピンボケで上手く撮れませんでしたが。そうしているうちに、スタッフが TP のピックをサッとばらまきました。前方は人もまばらになっていて、一部は私の横に落ちてきましたので、すかさず、2枚を拾い上げました。ありがとう、Tom。

* I keep Crawling Back to You

残念ながら、TP&HB は19年間来日公演を行なっていません。ただ、この19年間で世の中は随分と変わってきているとも思うのです。いろいろな部分で日本と海外との距離は縮まり、便利になり、そして、普通の女の子(反論がありそうなので、普通の30代女性と言い直しておきますか)の私だって遠征に行く時代です。チャンスのある方は是非、出掛けてみて下さい。いえ、決して、煽るつもりはありません。ただ、一つの選択肢として、こういうのも有りなんじゃないかと知って頂ければ幸いです。

今回私の観た2日間の TP&HB は絶好調ではありませんでしたが、決してそれでガッカリ絶望したという訳ではありません。偶々、調子の悪いライヴもあるのだし、それを含めてファンとして見守ることも必要なのかもしれないと思っています。私の好きな数少ない現役バンド、それが TP&HB です。だからこそ、彼らの音楽を聴き続け、ライヴを見続けたいと思ってしまうのです。やはり、彼らのライヴを観ることが私の最大の楽しみであり、生きがいとも言えるものなのですから。

そんな彼らも決して若くはないというのも事実で、無理をしても観に行こうと、最近は強く思っています。そう考えているうちに、結局、また彼らのライヴが観たいというところに戻ってしまうのでした。そう、今回彼らが演奏してくれた”Crawling Back to You”に自分を重ね合わせて。

* Thanks

インターネットの普及で、随分と楽に遠征ができるようになりました。今回、私も調子に乗って多少無茶とは思いつつ、自分の今現在のベスト3とも言える、TP&HB、The Wallfolwers、Lucinad Williams を、NY(郊外)→NJ→ラスベガス→シアトルで観るという壮大なスケジュールを組みました。しかも、4泊6日で(実のところ… さすがに疲れました)。確実にビョーキは進行しているのでしょうか。

同行者のみなさま、本当にありがとうございました。遠征(病)の師匠でもある araさんには尊敬の念すら抱いております。そうそう、2007年6月にまたどこかでランデヴーしましょう!勿論、いつものごとく、しげやんには大変お世話になりました。しげやんが一緒だと食の方も充実するのが嬉しいところ。思えば久々の遠征のジローさん、まだ病気には感染していないと思うから気をつけて下さい。苛酷なスケジュールに付き合ってくれた TOSHIさんには心から感謝。Wallflowers のオープニングアクトの最中の強烈な眠気(堪らず立ち寝)と、寒風吹きすさぶシアトルの Lucinda は、一人ではさらに辛かったはず。なんだかすっかりみなさんに頼ってしまい、もう一人じゃ遠征できないんじゃないかと、ちょっと不安な今日この頃です。まあ、それでも良いか。

それから、留守中ご心配頂いたみなさま、レポートを読んで下さったみなさま、ありがとうございました。いつもながら、ライヴ・レポートとして不十分なもので申し訳ありません。ご覧の通り、遠征病はまだ治りそうもありませんが、今後ともよろしくお願いします。